SUPERGT第5戦、富士スピードウェイ、INGING MOTORSPORT #50 Ferrari 488 GT3、14位

2017 SUPER GT
INGING MOTORSPORT
第5戦 富士スピードウェイ レースレポート


◆ 8月6日 (日) <決 勝> 天候:曇り | コース状況:ドライ



#50 Ferrari 488 GT3 都筑 晶裕 / 新田 守男



予選10位からスタートしたFerrari 488 GT3は、序盤にポイント圏内でのレースを行なっていたがコースコンディションに合せきれず、14位でフィニッシュする。

予選17 番手からスタートすることになったJMS P.MU LMcorsa RC F GT3はチーム一丸となってミスなく決勝レースを戦いポイント圏内となる9位でチェッカーを受ける。




前戦からのインターバルが2 週間と慌ただしくスタートすることになったAUTOBACS SUPER GT 第5戦「FUJI GT 300km RACE」。5日(土)に行われた公式練習では、本来のパフォーマンスを発揮しきれず厳しい戦いが予想されたFerrari 488 GT3だが、予選Q1 を新田守男のドライビングによって7番手で突破し、Q2を担当した都筑晶裕が10位を獲得した。


迎えた6日(日)の決勝レースは、予選日と同様に曇り空に覆われるとともに、蒸し暑い湿気に包まれることになった。決勝レース前のウォームアップ走行は、スタートドライバーを務める新田が7周を周回して、マシンのコンディションをチェックする。


そして、3万3500人の観衆が見守る中、66周の決勝レースは予定通りの15時25分にスタート。10番グリッドからスタートした新田は、1周目に先行車のコースオフによって9番手に上がるとともに、1分41秒台のラップタイムで順調に周回を重ねていく。5周目には8番手にポジションを上げると、ポイント圏内のマシンと熾烈なバトルを行ないながらもポジションを死守する。レースの1/3 を迎えた22周目を過ぎると徐々に上位陣がピットインを行っていく。



Ferrari 488 GT3は、なるべくピットインのタイミングを引っ張る作戦を取っていたのでコースに留まることになる。上位陣のピットインによって25周目には6番手、28周目には5番手まで順位を上げるが、スタート後から想定以上に上がってしまったリアタイヤの内圧が、更に厳しくなってきたという報告が新田から入る。ラップタイムも序盤の1分41秒台から42秒台に落ちてきていたため、チームは予定より早い29周目にピットインを決断。5番手以降のポイント圏内のマシンとは10秒以内の僅差で争っていたので、ピット作業のタイムを少しでも削ろうとFerrari488 GT3はフロントタイヤを内圧調整のみ行い、リアタイヤの2本を交換して都筑をコースに送り出す。30周目から後半のスティントを担当した都筑は、スピンしたGT500 車両を避けたことによるタイムロスや、フロントタイヤの摩耗が想像以上に厳しかったこともあり、ラップタイムが伸びなやむ。そして、全車がピットインを終えるとFerrari 488 GT3は17番手へと順位を落としていた。


グリップ力の低下で最大限のパフォーマンスを発揮できないものの、都筑はポジションを徐々にあげていき45周目には16番手、51周目には14番手まで挽回する。それでもポイント圏内のマシンには追いつくことができず、61周を走り切り14位でチェッカーを受けレースを終了した。



ドライバー/都筑 晶裕

予選の車のバランスから決勝レースは上にいける可能性を見出していたので、前回と同様に表彰台を目指す意気込みでレースに臨みました。今回も2スティント目を担当しましたが、想定外のタイヤ内圧上昇に苦しみ予定よりも早めのドライバー交代、またピットタイムを短縮するためにリアタイヤのみの交換作戦でコースインしました。前半のグリップバランスが合ってくるまで我慢の走行をし、それからペースを上げていく予定でしたが、フロントタイヤの摩耗が進んでしまっていたのか、最後まで車が思うようにパフォーマンスを発揮できず、更には途中でGT500の車両がスピンして、それを避けた際にタイヤがピックアップを拾ってしまいタイムロスしたこともあり、悔いが残る結果となりました。ポイント圏内でレースができると考えていたので14位という結果は正直残念ですし、今回多くの方が応援に来て頂いたのに、いいところをお見せできなかったことに対して申し訳ない気持ちです。次戦の鈴鹿サーキットは長丁場。もちろん実力だけでは勝てないレース展開が待ち受けているとは思いますが、公式テストではセッティングの方向性も見出せてますし、今回の反省点を踏まえて上位を狙っていきたいです。


ドライバー/新田 守男

公式練習では速さがなかったので予選は難しいと思っていましたが、Q1を突破できたのは良かったです。決勝レースはスタートドライバーを担当し、予定ではできる限り引っ張るつもりでした。しかし、タイヤの内圧が想定以上に上がってしまい、25周目あたりからラップタイムが落ちてきました。ポイントを争うライバル勢と僅差のバトルだったため、ラップタイムを落として走るよりはピットインする方が良いとの判断で作戦を変えました。タイヤはリアのみの交換だったのですが、結果的には4輪交換するのが良かったかもしれません。次戦の鈴鹿サーキットは、富士スピードウェイよりFerrari 488 GT3の特性に合っていると思うので期待していてください。


監督・エンジニア/伊藤 宗治

全体的に難しいレースとなりました。気温や路面温度の条件が少しでも変わってしまうと、Ferrari 488 GT3が持つパフォーマンスを引き出せなくなってしまいます。公式練習のときは、コンディションに合せきれなかったのですが、逆に予選では想定よりも良いコンディションで予選Q2に進出することができました。決勝レースは、序盤のスティントでタイヤの内圧が上がってしまい、予定より早めのピットインを選択せざるを得ない状況でした。リアタイヤのみの交換で後半のスティントを走ってもらったのですが、バランス的に厳しかったようでした。それでもチームポイントは3点を追加できたので、最低限の結果は得られたと思っています。