SUPERGT最終戦もてぎ、Ferrari 488 GT3、21位でフィニッシュ。

2017 SUPER GT
INGING MOTORSPORT
第8戦 ツインリンクもてぎ レースレポート


◆ 11月12日 (日) <決 勝> 天候:晴れ | コース状況:ドライ
#50 Ferrari 488 GT3 21位


いよいよ大詰めを迎えたAUTOBACSSUPER GT 2017 SERIES の決勝が開催された。25番手スタートのFerrari 488 GT3はタイヤ無交換作戦で追い上げを狙ったものの、レースペースが上げきれず21位でフィニッシュ。



#50 Ferrari 488 GT3 都筑 晶裕 / 新田 守男
11月11日(土)に行なわれた予選では、本来のパフォーマンスを発揮することができず新田守男のドライビングテクニックをもってしても25位に沈んでしまったFerrari 488 GT3。


12日(日)の決勝日は、まず11 時55 分から20分間に渡って実施されたウォームアップ走行で競技がスタートした。スタートドライバーを務める都筑晶裕がステアリングを握ってコースに入り、決勝レースを想定したセットアップの確認を行なう。6周を周回したところでピットに入った都筑からチームに、コクピットにガソリンの臭いがするとの報告があがった。まだウォームアップ走行の時間を残していたが、車内をチェックするために走行はここで終了。エンジニアは、敏速な処置でトラブルを修復させ、Ferrari 488 GT3は決勝レースのグリッドに無事に並ぶこととなった。



前日同様の秋晴れのもとで競われることになったAUTOBACS SUPER GT の最終戦「MOTEGI GT GRAND FINAL」。13時過ぎのコースコンディションは、気温16℃、路面温度23℃となっていた。55周の決勝レースは予定通り13 時30 分にパレードラップがスタート。先導した白バイやパトカーがピットに戻るとフォーメーションラップが始まり、2017年シーズンを締めくくる250kmレースの火ぶたが切られた。



都筑が乗り込んだFerrari 488 GT3は、序盤こそ順位を落としたが4周目には自身のベストラップとなる1分51秒442でスタート順位となる25番手までポジションを戻す。その後は、タイヤ無交換の作戦を取れるようにタイヤを労りながらもコンスタントに1分52秒台のラップタイムで周回を続ける。先行車のピットインの影響もあり16周目には20番手まで順位を上げ、17周目に15番手でピットに戻る。ピットに入ったFerrari 488 GT3は、作戦通りにタイヤ交換を行なわずに給油とドライバー交代だけで再びコースに復帰。後半のスティントを託された新田守男は、都筑と同様に1分52秒台のラップタイムを重ねて25周目には24番手に浮上し、26周目にはベストタイムとなる1分51秒417をマーク。さらに上位を狙うべくラップライムを上げて、先行車を追った。ただ、ツインリンクもてぎはパッシングポイントが少なくタイム差があっても抜きにくいコース。29周目には21番手となるが、その後は前をふさがれてしまい順位を上げることができない。常にチャンスを窺っていた新田だが、終盤になっても先行車を抜きあぐね21番手のまま48周目にチェッカーを受けた。


21位となったが無事に完走を果たしトップと1ラップ遅れだったため、3点のチームポイントを獲得。新体制でのぞんだ2017年シーズンは、ドライバーズランキング17位、チームランキング16位で終えることになった。



ドライバー/都筑 晶裕
終戦、1戦欠場した事によりライバル達がウェイトハンディ無しと軽量になる為、厳しい戦いになる事は予想していました。予選はそれに加えて、コーナリングで定評のあるフェラーリはストップアンドゴーのツインリンクもてぎではパフィーマンスを発揮する事が出来ず、新田さんの懸命のアタックでも今シーズンワーストの25番手となってしまいました。決勝前のウォームアップ走行でコクピットにガソリンが滲むトラブルが発生してしまい、メカニックの処置で走行に影響は及ばなかったものの、臭いと目への刺激で厳しい状況下での決勝レースでした。それでも、スタートから先行車とバトルを行ないながら18周目に新田選手にバトンをつなぎました。結果としては21位で、上位に入ることができず満足なレースとは言えませんでした。シーズンのリザルトとしては第4戦の菅生で表彰台に登れたのですが、それ以外のレースでポイントがとれず、多くの応援に応えることができませんでした。それでもチームや関係者、スポンサー様などのサポートがあったお陰で、レースを戦えたことを感謝します。1年間応援有り難うございました。



ドライバー/新田 守男
公式練習から一発のタイムが出なかったので、予選は苦労すると思っていたのですが、やはり想像通りの結果となってしまいました。決勝レースは後半のスティントを担当し、追い上げを狙ったのですが、先行車に詰まってしまい抜くことができませんでした。シーズンを通してFerrari 488 GT3は、コーナリングが速いのですが加速感が乏しく、先行車にコーナーでは追いつくのですがパッシングするには至りません。ツインリンクもてぎは、低速から加速するコーナーが多いので、不利なコースだったはずです。今シーズンは応援に応えられないレースが続いてしまったので、来シーズンは起死回生で活躍したいと思います。



監督・エンジニア/伊藤 宗治
予選、決勝ともにFerrari 488 GT3が持っている性能は引き出せたと思うのですが、持ち込んだソフト側のタイヤがサーキットやコースコンディションと合わずに苦労しました。それでも、決勝レースのラップタイムを見る限りは、タイヤ無交換だったにも関わらず後半のスティンでもタイムの落ちが少なかったですし、マシンのバランスは取れていたはずです。今シーズンを通してですが、Ferrari 488 GT3 はBoP によってブースト圧が押さえられていて、ライバル勢に対してパワー感が少なく苦戦が続いてしまいました。ドライバーにはストレスが掛かるシーズンだったはずです。それでも、ポイントも獲れたので悪くはなかったと思っています。