SUPER GT300class第1戦岡山国際サーキット、「30 TOYOTA PRIUS apr GT」、惜しくもリタイヤ。

2017 AUTOBACS SUPER GT ROUND 1
OKAYAMA GT300KM RACE

開催地:岡山国際サーキット岡山県)/3.7031km

4月8日(予選)天候:曇り コースコンディション:ドライ 観客数:9,700人
4月9日(決勝)天候:晴れ コースコンディション:ドライ 観客数:17,300人


決勝レース(81周) 4月9日(日)14:34〜


日曜日の早朝に行われていた30分間のフリー走行が、今年からプロモーションを充実させるためという理由から廃止となり、代わりにスタート進行の開始と同時に行われていた、ウォームアップが8分間から20分間に延長されることになった。明け方までかかったものの修復は完了。「30 TOYOTA PRIUS apr GT」にとっては、貴重な確認の時間を失ったわけだが、これはやむを得まい。


そのウォームアップには佐々木選手から走り、2周のみ計測して1分33秒169をマークして、永井選手にバトンタッチ。チェッカーが振られるまで、走り続けて28秒886を記録する。


このレースウィーク初めて、青空が広がる中での走行となった決勝レース。スタートを担当するのは佐々木選手だ。スタンドだけではなく、観客席はどこも超満員。ボルテージは上がる一方ながら、水を差すような出来事も……。フォーメイションラップでGT500のホンダ勢が相次いでストップし、1周加えられたばかりか赤旗まで出されて、スタートはディレイとなってしまったのだ。そのため、レースは1周減算されて81周に、SCスタートから開始されることとなった。先導は1周のみで、まずはポジションキープから「30 TOYOTA PRIUS apr GT」はレースを開始する。


前後にマシンを置いたバトル状態が続く中、波乱の序盤はまたしてもSCを招き入れてしまう。これが5周目から10周目まで続いたが、リスタートでふたつ順位を上げたのは、お見事の一言。ところが、抽選の決勝タイ
ヤはQ2のクラッシュ時に装着していたタイヤであったことからか異常を感じた佐々木選手は12周目に一台の先行を許し、次の周にピットに戻ってタイヤを交換する。この間に最後尾にまで後退してしまう。


だが、我慢の走りを重ねるうちに、トラブルに見舞われたり、早めのピットストップを強いられたりする車両が現れ、次第に順位は上がっていく。粘りに粘って40周目に佐々木選手から永井選手に交代。入賞は不可能であっても、しっかり完走することが望まれた。しかし、そんな願いも虚しく、3周後の1コーナーで「30 TOYOTA PRIUS apr GT」はコースアウト。左フロントの足まわりにトラブルが生じたのが原因だった。そのため、無念のリタイアを喫することとなった。


次回のレースは、ゴールデンウィーク真っ只中の5月3〜4日に富士スピードウェイで行われる。そこで今回の無念を、すっきりと晴らしてもらいたい。


永井宏明選手

「予選のクラッシュの影響だと思いますが、足回りのトラブルで残念ながらわずか2周でレースを終える結果となりました。第2戦では最高のレースをしたいと思っていますので、応援よろしくお願いします」


佐々木孝太選手

「懸命にメカニックが、クラッシュを修復してくれたんですけど、いざ走り始めるとクルマのバランスが悪くて、左前のタイヤ内圧が上がらなかったのでタイヤに問題かな、と。それでピットに入って、タイヤを替えて行ったんですが、状況が変わらなくて。何がトラブルか、僕も探りながら走っていたんですが、状況に変化はなかったので、とりあえず完走ポイントを獲得しようとしていたんですが、永井選手に代わった後に足まわりのトラブルで、リタイアという形になりました。ただ、新たなパフォーマンスを確認できた部分があるので、次戦に向けてそのポテンシャルをもっと引き出せるようにします」


金曽裕人監督


「見栄えは綺麗に修復できていたのですが、すべてを直しきれていませんでした。結果的に作動部分で渋い動きがあったはず。その応力が溜まって、アームが折れることになった。流れが悪かったというよりも、僕らは流れを引き戻す役目、僕らの仕事だったのに、それが完璧でなかったのが悔しく残念でなりません。次の富士はリベンジです。ストレートが遅いっていうのが致命的なのですが、作戦でも上に行けるように色々な考え方を持って昨年同様に上位入賞を狙います」

SUPER GT300class第1戦岡山国際サーキット、「31 TOYOTA PRIUS apr GT」10位入賞、ポイント獲得!

2017 AUTOBACS SUPER GT ROUND 1
OKAYAMA GT300KM RACE

開催地:岡山国際サーキット岡山県)/3.7031km

4月8日(予選)天候:曇り コースコンディション:ドライ 観客数:9,700人
4月9日(決勝)天候:晴れ コースコンディション:ドライ 観客数:17,300人


決勝レース(81周) 4月9日(日)14:34〜



今までは日曜日の早朝にフリー走行が行われていたが、今年からプロモーションを充実させるためという理由により、廃止となっていた。代わりにスタート進行の開始と同時に行われていた、ウォームアップが8分間から20分間に延長されることに。このレースウィークに入って初めて見られた青空の下、完全なドライコンディションとなっていたものの、やらねばならないことも多く、慌ただしいこと、この上なし。


そのウォームアップはスタートを担当することとなった久保選手から走り始め、4周の計測ラップで1分27秒749をベストタイムとする。ちょうど折り返しのあたりから嵯峨選手もドライブし、やはり4周の計測の中、徐々にタイムを縮めていって最後に27秒775をマークした。


そして、いくつかのセレモニーを経て、いよいよ決勝レースがスタートする。しかし、それはまさに波乱の幕開けだった。GT500のホンダ勢がフォーメイションラップで次々と止まり、赤旗でスタートディレイとなったばかりか、1周減算の81周でのSCスタートとなったからだ。また、5周目には激しいクラッシュがあり、5周にわたるSCランも……。



その直前に1台をかわし、さらに次の周には先行車両の緊急ピットインもあって「31 TOYOTA PRIUS apr GT」は早々に7番手に浮上。SCラン明けには「GAINER TANAX AMG」の背後につけて逆転の機会を待つも、ストレートスピードの違いにより、なかなか攻略を許されず。それでも一瞬の隙を突いて25周目のWヘアピン出口で、ようやく逆転に成功。6番手に浮上した後は、早々にドライバー交代を行うライバルを横目に見ながら、久保選手は33周目まで走り続けて嵯峨選手にステアリングを託す。



だが、ドライバー交代と併せ、タイヤを4本すべて交換したのに対し、ライバルの多くは無交換、あるいは2本だけの交換に留めているではないか! そこで抱えてしまったロスは予想以上に大きく、全車がピットインを終わらせてみると、10番手に後退していた。しかも、その直後にまたSCランが。ぎゅっと詰まった間隔に対し、リスタートは完璧に決めて逆転を許さなかった嵯峨選手ながら、この頃もうブレーキが悲鳴を上げるように……。もはや無理もできない状態であったことから、ピットはポジションキープの指示を出す。ゴールまで淡々と走り続け、「31 TOYOTA PRIUS apr GT」は10位でフィニッシュ。それでも貴重な1ポイントを獲得することとなった。


嵯峨宏紀選手

「僕らのできるベストな選択というか、それしかやりようがなかったというか……。まわりはタイヤ無交換とか2本交換がスタンダードになってきて、同じ選択を僕らはデータ不足、経験不足な部分もあって、やれなかったというのが一番の敗因です。昨年の状態よりBOPでリストリクターも絞られ、重量も積まされたことから昨年よりも確実に戦闘力不足な状況。まだ開幕したばかりなので今年を諦めるつもりはないんですが、パフォーマンス不足にシリアスにならざるを得ない週末でした」


久保凛太郎選手

「ギリギリまで僕がスタートする予定ではなかったんですが、作戦の幅的にも僕がスタートした方が良かったり、今までスタートしかしたことがなかったりして、正直言って後乗りに対する不安もあったんです。そのあたりを配慮してもらえることになりました。あのあたりからレースを始めたことはなく緊張もありましたが、意外に序盤のうちに順位を上げられました。GAINERのAMGに長い間引っかかってしまい、向こうはブレーキも奥でストレートも速かったので、なかなか仕掛けられず、しばらく我慢していたんですが、一瞬の隙を突いてグイっといかせてもらいました。もう少し早くAMGを仕留められたら、もうちょっとタイヤを温存できたら、なおかつ無交換で行けますって判断までできれば良かったんでしょうが、そこまでできなかったから今回の自己採点は、80点です」


金曽裕人監督


「今や主流になりつつある、タイヤを替えないとか2本交換だとかいうところに対して、僕らはあまりにもデータが少なかったので、安パイの作戦で行き過ぎました。安パイの作戦で行って、凛太郎にいろんなこと勉強させようと思いましたが、『そこそこ使えるじゃないか、こいつ』というのが分かって。なのに結局、ピット側で僕らが足を引っ張ったというか、4本交換のロスは凛太郎の奮闘に応えられませんでした。そのあと宏紀に代わって、抜きたいからブレーキ方向で行くんですが、そのうちブレーキも音を上げて、という悪循環になってしまいました。だから、確実にポイント獲る作戦に切り替えざるを得なくて……。今後のタイヤ開発も含めて、ライバルとちょっとキャラが違うので、そこをどう考えるかっていうのが必要になってきました。次の富士で巻き返したいですね」