GT300ウィニングオイル

2010年5月2日に富士スピードウェイで開催されたスーパーGTで、
#74 apr カローラAXIO GTが、ガライアとの最終ラップまでもつれた
息詰まる接戦の末に優勝しました。
この時に使用していたオイルは、QUARTZ 9000 ENERGY 0W30という
一般市販製品だったのです。
実は、当社がサポートを開始するまでは他社の10W60という高粘度の
オイルが使われていたのですが、パワーロスが大きいので、徐々に
粘度を落としていきました。
粘度を落とすにあたり、エンジンをメンテナンスしている尾川自動車さん
でベンチをかけてもらいながら、粘度毎に出力やパーツの摩耗などを何度も
チェックし、この富士で初めて決勝レースで0W30を使った思い出深いオイルなのです。
メインストレートではエンジンパワーに勝るガライヤに何度も脅かされましたが、
この0W30の低フリクションにより、いつもよりも直線スピードが伸びていた
ように感じました。

このペットボトルですが、使用したオイルをフランスの研究所に送って分析
するために、廃油を入れて持ち帰るために使い、そのまま会社のデスク横の
棚に飾ってあります。
しかしながら、汚れた廃油という見栄えの悪いものですから、誰も興味を示してくれません。
とはいえ、この廃油を見る度に富士のレースを思い出して感慨にふけってます。


By ZX