75W140 誕生秘話

TOTALは優れたギアオイルを供給していることで有名ですが、その原点となっているのは
ヨーロッパのバスやトラックなどの過酷な走行条件下で試されているからです。
今では100万キロ無交換を達成するために研究開発をしているのです。

そんなギアオイルの中で一番有名なのは、通称75-140(ナナゴーヒャクヨンジュウ)と呼ばれている
Synthetic Racing Gear 75W140です。
このオイルは、当時(1993年)全日本F3000に導入が開始された5速シーケンシャルミッション
(1992年からジョーダンF1で初めてシーケンシャルミッションが搭載された)用に特別にTOTALが開発した
オイルからスタートしました。(当時の製品名はPro-R)

シーケンシャルになる前のHパターンのヒューランド製ミッションには85W90が使用されていましたが、
シーケンシャルには、ギアの繋がりを速くしてタイムロスを減らすことが重要になり、
そのために、低粘度化したオイルが必要になりました。
同時に、エンジン出力も高まってきたため、油温も上昇する傾向にありました。オイルの容量は3L程度
しかなく、条件的にも非常に厳しいため、高温側を140番に設定することになりました。
今では、この75-140は、フォーミュラーニッポン、Super GTのマシンで使用されています。

また、市販車ベースのレース及びスポーツ走行にも最適なので、ランエボ、GTRをはじめとする
ハイパワーマシンのミッション、デフはもちろん、インプレッサなどミッションが弱い車種にも
人気があります。
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By ZX